「コミュニケーションが苦手」の中身は、人それぞれ違います ― はい・いいえで選ぶセルフチェック - 福岡県・熊本県の障がい者就労移行支援事業所 ティオ大牟田築町・ティオくまもと新市街

「コミュニケーションが苦手」の中身は、人それぞれ違います ― はい・いいえで選ぶセルフチェック

目次

「苦手」とひとくくりにされて、モヤモヤしたことはありませんか

「人と話すのが苦手なんです、と言うと、克服しましょうと励まされる。でも何をどうすればいいのか分からない」 「話すのが苦手なのか、聞くのが苦手なのか、自分でもはっきりしない」 「同じ『苦手』でも、人によって困っている場面は違う気がする」

コミュニケーションが苦手、という言葉は、実はとても大きなくくりです。話し始めるのが難しい方もいれば、会話の後に疲れ切ってしまう方もいます。困りごとの中身が違えば、合う工夫も変わります。

そこで今回は、いつもと少し形を変えて、「はい」「いいえ」で答えていくセルフチェックの形にしました。気軽に、直感で選んでみてください。

>> 読み方

質問は全部で6つです。それぞれの質問に、「はい」なら①、「いいえ」なら②の解説を読んでください。正解も不正解もありません。どちらを選んでも、その方に合った工夫を載せています。

Q1 話し始める前に、頭の中で言葉を完璧に整えようとしますか

① はい 丁寧に準備してから話すことができる、という良さがあります。ただ、整えているうちにタイミングを逃したり、いざ話す時に緊張が高まったりしやすい面もあります。おすすめは、準備を「結論だけ」にとどめることです。「今日は、ここが分からないので教えてください」という一文だけを決めておき、あとは話しながら足していきます。完璧でなくても、言葉は相手が受け止めてくれます。

② いいえ 思いついた順に話せる方は、会話のテンポをつくりやすい強みがあります。一方で、話しているうちに要点が散らばって、伝えたいことが伝わりにくくなることもあります。話し出す前に、「結論を最初のひと言にする」と決めておくだけで、聞き手の理解がぐっと楽になります。

Q2 相手の話を聞いている時、次に何を言おうか考えて、内容が入ってこなくなりますか

① はい

聞きながら返事を用意するのは、真面目に会話に向き合っている証拠です。ただ、そのぶん頭が忙しくなり、疲れやすくなります。返事を考えるのを一度やめて、「相槌だけで聞く」時間をつくってみてください。「そうなんですね」「なるほど」の相槌が打てれば、会話としては十分に成立しています。返事は、相手が話し終えてから、ひと呼吸おいて考えて大丈夫です。

② いいえ

相手の話に集中して聞ける方は、聞き役として安心感を与えられる力があります。この力を活かすなら、聞いた内容を「確認の一言」で返す工夫がおすすめです。「つまり、〇〇ということですね」と短く返すだけで、すれ違いが減り、信頼感も育ちやすくなります。

Q3 会話に間があくと、何か言わなければと焦りますか

① はい

沈黙が気まずく感じられるのは、相手に気を配っているからこそです。ただ、焦って出した言葉は、後から「言いたかったことと違った」と感じやすくなります。実は、少しの間は会話の中でごく自然に起こるものです。間があいたら、まず飲み物に口をつけたり、手元のメモを見たりして、ひと呼吸おいてみてください。それだけで落ち着いて言葉を選べます。

② いいえ

間を気にせずにいられる方は、落ち着いた雰囲気をつくれる方です。ただ、相手によっては沈黙を不安に感じることもあります。間があいた時に「少し考えますね」と一言添えるだけで、相手に安心してもらえます。

Q4 困った時に、「迷惑かもしれない」と思って、相談や依頼を言い出せないことがありますか

① はい

一人で抱え込みやすい方に、とても多い感覚です。ここで大切なのは、いきなり大きな相談をしないことです。まずは「今、少しよろしいですか」と声をかけるところから練習します。「確認だけさせてください」「ここまでは分かりました」と、状況を一言で伝えるだけでも、立派な相談です。相談されることを負担に感じない人は、実際には少なくありません。

② いいえ

必要な時に声をかけられる方は、職場でも力を発揮しやすい方です。この力をさらに活かすなら、相談の「型」を持っておくことがおすすめです。「何について」「どこまで分かっていて」「何が分からないか」の3点を伝えると、相手も答えやすくなります。

Q5 人と話した後、ぐったり疲れて、回復に時間がかかりますか

① はい

会話そのものよりも、「その後の疲れ」が困りごとになっている方です。この場合、話し方を直すより、休み方を整えることが近道になります。会話の予定が多い日は、前後に一人で過ごす時間をあらかじめ入れておく。休憩時間は無理に輪に入らず、静かに過ごす。こうした工夫は、わがままではなく、長く働くための大切な設計です。

② いいえ

会話の後も、あまり疲れが残らない方は、人との関わりの中でエネルギーを保ちやすいタイプかもしれません。ただ、疲れを感じにくい方ほど、気づかないうちに無理を重ねてしまうこともあります。時々、「今日の自分はどうだったか」を振り返る時間をとってみてください。

Q6 会話が終わった後、「あの言い方でよかったかな」と何度も思い返しますか

① はい

振り返りが多いのは、相手への気配りが細やかだからです。ただ、思い返しが続くと、会話そのものがつらい記憶になってしまうことがあります。おすすめは、振り返りに「終わりの合図」をつくることです。たとえば、気になったことを一行だけメモに書いたら、そこで考えるのをいったんやめる。書き出すと、頭の中でぐるぐる回り続けることが減っていきます。相手の様子を思い出す時は、うまくいかなかった点だけでなく、笑顔で返してくれた場面も一つ探してみてください。

② いいえ

切り替えが早い方は、気持ちを引きずらずに次へ進める強みがあります。ただ、振り返りをしない分、同じ行き違いを繰り返すことがあるかもしれません。週に一度、「今週うまくいった会話」を一つだけ書き出してみると、自分に合った話し方のコツが少しずつ見えてきます。

結果の見方

①が多かった方は、「丁寧で、気を配れる」ことが、そのまま負担にもなりやすいタイプです。練習のポイントは、頑張りの量を増やすことではなく、頑張る場所を絞ることです。結論だけ決める、相槌だけで聞く、ひと呼吸おく、小さく相談する。どれも、肩の力を抜く工夫です。

②が多かった方は、会話に対して比較的自然体で向き合えるタイプです。練習のポイントは、今の良さをもう一段伝わりやすくする「型」を身につけることです。結論から話す、確認の一言を返す、相談の3点セットを使う。少しの工夫で、強みがはっきり伝わるようになります。

もちろん、①と②が混ざる方がほとんどです。それは、あなたの中に複数の傾向があるというだけのことです。場面や体調によって、答えが変わる方もいらっしゃいます。調子のよい日は②が多く、疲れている日は①が増える、ということも珍しくありません。何度か日を変えて試してみると、自分の波の形が見えてきます。

また、チェックの結果は、固定された「タイプ」ではなく、今の自分の傾向を知るための目安です。経験を重ねれば、答えが変わっていくこともあります。変化を確かめるつもりで、時々やり直してみてください。

新市街での取り組み

新市街では、コミュニケーションが苦手という悩みを、一人ひとり「どの場面で、どう困っているのか」に分けて、一緒に整理することから始めています。話し方の練習が合う方もいれば、休み方の工夫や、相談の型の練習が合う方もいます。ロールプレイでは、実際の職場で起こりそうな場面を想定しながら、その方に合った工夫を試していただきます。

最初は言葉に詰まっていた方が、少しずつ自分の言葉で伝えられるようになっていく様子を、これまで何度も見てきました。変化の速さには個人差がありますが、どの方にも、その方なりの歩幅で進んでいただいています。

苦手な部分も、あなたの特徴の一つです

コミュニケーションの苦手さは、直すべき欠点というより、「どんな工夫が合うかを知るための手がかり」だと私たちは考えています。今回のチェックで、少しでも自分の傾向が見えてきたなら、それは大きな一歩です。

もっと詳しく整理してみたい方や、自分の傾向についてお話ししてみたい方は、お気軽にご相談ください。見学や体験では、無理に話そうとしなくても大丈夫です。あなたのペースで、一緒に考えていきます。

ティオくまもと新市街では様々なサービスを通じて、身体障害・知的障害・精神障害(統合失調症・発達障害・自閉症スペクトラム・てんかん・ADHD・うつ病・双極性障害(躁うつ病)・パニック障害・適応障害・社会不安障害・強迫性障害等)をお持ちの方の【働きたい!!】【就職したい!!】という夢を叶えるお手伝いをさせていただいております。
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